心の深いところを生きる人たち(1)「まわりと話が合わない」と思ったら
公認心理師・HSP専門カウンセラーの武田友紀です。
HSP・繊細さんのカウンセリングをしています。
→【森セッション】・【適職診断】
新しい試みとして「心の深いところを生きる人たち」のお話を書いていこうかな、と思っています。
「割り切ってサクサク動く」みたいなことが苦手で、生活のなかでも深く考えたり感じたりする人たちです。
繊細さんはそういう人が多いですが、必ずしも繊細さんとは限りません。
非・繊細さんのなかにも「哲学的に考える」など、心の深いところを生きる人がいます。
今回は、心の深さについてのお話、第一弾。
「まわりの人と話が合わない」をテーマに、なぜそれが起こるのかを書いてみますね😊
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※昨年末のイベントで話した内容の一部をコラムにしています。全編は【こちら】から動画でどうぞ。
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目次
まわりと話が合わないのはなぜ?
相談者さんから
「まわりの人と話が合わない」
「自分の話を、なかなかわかってもらえない」
とご相談いただくことがあります。
・職場の人たちと話が合わない
・親にわかってもらえない
などですね。
まわりと話が合わない状況が続くと、つい「私の説明が下手だから……」「うまく話せなくて」と思ってしまうことがあります。
でも実は、話の伝わらなさは、説明の上手い・下手とは別の理由で起こることがあります。
「自分は、どの深さを生きる人なのか?」
生きている深度が、まわりの人とちがうことがあるんです。
心の深さ:人にはそれぞれ「ちょうどいい深さ」がある
心の深さを説明するために、
・頭の世界
・心の世界
・たましい(心の奥底)の世界
に分けてみますね。
下に行くほど、感情や思考が深くなります。
※著書「雨でも晴れでも繊細さん」にも載せている図です。

どのくらいの深さが「ちょうどいい」「安心できる」のか、人によってちがいます。
その人が自然体でいられる深さを、ここでは「ホーム」と呼びます。文字通り「家」という意味です。
頭・心・魂という3つの世界
では、3つの世界を説明していきますね。
頭の世界:事実、合理的判断
ひとつめは、「頭の世界」。
これはビジネスライクな「思考の世界」です。
出来事を中心に合理的に考えたり、判断したり、効率化したり。
仕事の場だと「頭の世界」でサクサク動くことを求められやすいですね。
心の世界:感情、価値観
ふたつめは「心の世界」。
思いやりや共感、価値観や人生の意味など、「心」を中心に生きる人たちです。
繊細さんたちは比較的、心の世界〜その下のエリアにいる人が多い印象です。
たましいの世界:心の奥底、核心、本質
みっつめは「たましいの世界」。
たましい、というと怪しいと思われるかもしれませんが、必ずしもスピリチュアルな意味ではありません(^^;)
感情面でいえば、「慟哭」「たましいからの叫び」のように、通常であれば圧倒されるような深く強い感情を扱う人々です。
(絵画「ムンクの叫び」など)
思考面でいえば、とことん考察して「人間ってなんだろう」「この世の理(ことわり)とは」などの哲学的なテーマを日常的に考えたり。
ふと湧いてきたインスピレーションをもとに祈りを込めた作品を作る、深く集中して「学んだことがないのに、なぜだか知っている」感覚を得る、といったことも当てはまります。
アートや作品づくり、哲学、根源的な愛に至るような、深い領域を生きる人たちです。

作家さんで見る「深さ」のちがい
ホームのちがいは、作家さんでみるとわかりやすいかもしれません。
以下は武田からみた印象ですが、
東野圭吾さんはトリックや出来事の描写が中心で、「頭の世界」の割合が多い印象です。
あさのあつこさん(『バッテリー』『No.6』など)は、友情や葛藤を描いた作品が多く、「心の世界」を中心にその下まで潜っておられる印象です。

『蛇にピアス』『アッシュベイビー』などを書かれた金原ひとみさんは、生きる上での混乱や痛みなど、もう少し深い領域を扱っています。
村上春樹さんは、喪失や、精神的な死と再生を描いているようにみえます。集合無意識に近いところから物語を汲みだしています。
(対談のなかで、集合無意識まで潜る旨を話しておられます。『みみずくは黄昏に飛びたつ』川上未映子・村上春樹著)
「深さ」は優劣ではなく「安心できる場所」の話
「深さ」は優劣ではなく、「その人にとって、ちょうどいい場所はどこ?」という話です。
東西南北って
「北の方がえらい」
「西に行くほど優れている」
とかないですよね。それと同じです。
さっきの図は「心(集合無意識)」を軸にしたから村上春樹さんが一番下にいるけれど、「トリックの正確性」を軸にすれば東野圭吾さんが下にくるでしょうし。
「深いほどすごい」「浅いのはだめ」という話ではなく、「この軸でみると、この位置にいるんだね」というエリアの話なんです。
深さがちがうと、会話はどうなる?
さて、人によってホーム(深さ)がちがうわけですが、「深さ」は価値観や考え方の根っこの部分に影響します。
深さがちがえば、みえるものがちがう。
みたもの・感じたことをもとに判断しますから、当然「どう行動するか」の判断も変わってきます。
「心の世界」をベースに生きる人が、職場で「頭の世界」の人と話すと、こんなズレが起こることがあります。
頭の世界の住人は
「効率重視で」
「サクサク」
「こうしたらええやん」
って話してるけど、
心の世界の住人は
「納得できてない感覚」
「そもそも、この方向性でほんとに合ってる?」
「もっと相手の気持ちを考えるとか、思いやりとか……ないの?」
でひっかかっている…!
といった具合です。
つまり、相手は
・物事が進むかどうか
・ビジネス
をベースに話していて、
こっちは
・感情の一致
・思いやり
・価値観
などをベースに話している。
お互いに言語が通じなくて困っている、みたいな感じです🐟🐡
「話が合わない」と思ったときの視点
これは「相手が/自分が悪い」「相手に理解する気がない」ということではなく、ただ、みえているものがちがうんですよね。
「話が合わない。まじで合わない」
「みんなみたいに割り切れない。どうしてもひっかかる」
というときは、
・自分はどの世界をホームにしているのか?
・相手はどの世界から話しているのか?
そんな視点から見てみてもらえたらなぁ、と思っています😊
■ご相談
「まわりに同じ深さの人がいない」
「思い切り深い話をしてみたい」
という方は、一度ご相談にいらしてね。
→【森セッション】
■連載「心の深いところを生きる人たち」続きはこちら
→【(2)「心の海」とMrs. GREEN APPLE(ミセス)の深度】
※「親にわかってもらえない。どうしたらいい?」については、また別の記事で書きますね〜!




