祈りの時間

今日の仕事を一通り終え、
食器たちを片付け、
テーブルを、お花とお気に入りの白いスピーカーだけにして

カモミールティを淹れて、ふぅぅ〜、と息をつきました。
 
 
以前、子育てをしながらNPOを主催している友人が
「最近やっと、座れるようになった」
と言っていて、
 
不思議な発言だなと思ったんです。
 
「座れない」ということがあるんだろうか、と。
 
 
話を聞いてみると、その友人が言っていたのは物理的なことではなくて
「ようやく、座ってぼーっとできるようになった」
という意味でした。
 
 
私は、仕事では座りっぱなしですが、
「ゆっくりする」という意味では、
全然、座っちゃいなかったな…と思います。
 
 
 
座っているときは仕事だし、
 
いつもなんやかんやと
「今のうちにお芋をふかしておこう(娘のおやつ)」とか
「出かける前に洗濯機をかけていこう」とか
「メール返さなきゃ」とか
 
スキマ時間にせっせと動き回っていて、
 
「ぼーっとする」ということが、本当になかった。
 
 
 
でも最近、
「そんなにたくさんのことは、できないぞ」
と気が付きました。
 
先に先にと動き回っていると
気を張りっぱなしになって
かえっていい仕事ができないし、心にも良くないな、と。
 
 
 
それで、スキマ時間には、
あえてゆっくりお茶を飲んだり、
お花を眺めたり。
 
長風呂できるときは、本や雑誌を持ち込んでいたけど、
ただお湯につかって「あったかい〜!」だけの時間を大事にしたり。
 
 
 
そうやって過ごすうちに
「ゆっくり」の意味がわかってきました。
 
一見、休んでいるようにみえても
本を読んだり、スマホをみたり
「頭」が反応しているときは、休んでいないのです。
 
 
「ゆっくりする」って、旅行に行くとか、1日休むだけではなくて
 
ものごとの合間合間に、
ただ座って「ふぅ」と休憩するとか、
なにもしないぼーっとした時間をとる、
ということでもあるのです。
  
そういう「ゆるめる隙間」をとることで、心も体も元気でいられるんだなぁと実感しています。
 
 
 

 
 
 
そんなこんなで、
お風呂のお湯を張る間、リビングの机を片付けて(←つい動いてしまう。でも最小限!)
 
お風呂のお湯はたまったんだけど、すぐに入るのではなく
「もうちょっと座っていたい」と
座っております。
 
 
チューリップのぽってりした質感に心が浮き立ち
(質感って、触らなくても、目で見て感じることができるんですね。不思議です)
 
スイートピーの可憐な花びらを
「きれいな色だなぁ。水彩で描いたみたいにフチだけが濃いなぁ」と眺めて
 
ふぃ〜と、テーブルに両肘をついたら
 
「あ、そうか。こういう時に、祈るのか」
と、不意に思いました。
 
 
一日の働きを終えて、
ぽっかり空白の時に
祈りの時間が訪れるんだ、と。
 
 

 
 
机に両肘をついて、海外ドラマでみる「アーメン」のような格好で
「今日も世界が平和でありますように」
と祈りました。
 
私は国際NGO国内のNPOへ寄付をしていて
定期的に会報が届けられるので
 
難民キャンプのことや、地雷のことや、貧困や
震災後に大変ななかにある方たちのことを思うと
 
今もどこかでつらい思いをしている方々が、と
思うのだけど
 
それでも、今日のどこか一瞬だけでも、
世界の人々が微笑む瞬間がありますように、と
思います。
 
 
 
やはり人間は、自分が満たされていないと
なかなか、他者のことを思いやれないです。
 
過去に管理職の方々からご相談いただいたとき
ご相談内容は、やはり「自分のこと」が主でした。
ご本人が、「今の仕事がつらい」というときには
部下の力を伸ばすとか、部下のケアまで、話は及ばないのです。
 
でも、自分は自分でいいんだと安心して
大丈夫そうだと思えると
自然と、人のことに目が向きます。
 
自分の力を活かして、
家族や、同じように大変な人の力になれたら、
というお便りをいただくことがあります。
 
  
 
自分が満たされれば
自然とまわりに目が向くものなので
 
安心して生きる人が増えれば
今、困っている方々に、具体的に手を差し伸べる人たちも、増えるだろうと思います。
 
 
繊細さんは、共感力が高く
良心的な方が多いので
満たされた時に、まわりに目が向く確率が
高いのではないか、と私は思っています。
 
(もしまわりに目が向かなくても
 その人が幸せであれば、それでも充分嬉しいことです)
 
 
 

 
 
そういう前提をふまえて「世界平和は自分の幸せから」と思っても
しんどい状況にある方のニュースをみれば、心が揺れますし
 
自分だけ幸せでいいのだろうか、と
思って落ち込むこともあるけれど
 
それでもやはり
「幸せは、まずは自分から」なのだと思います。
 
 
ひとりが幸せになり
そのまわりのひとが幸せになり
そしてどんどん幸せが広がる。
 
みんなで少しずつ、
世界を幸せな方へひっぱりあげていくイメージを持っています。
 
 
 
自分の手が及ばないところには寄付をして
 
私は私の担当に(=やりたいことに)全力を尽くすのみ、と
思います。
 
 
 
◆ご参考までに:武田の寄付先
<AAR Japan>
・国際NGO.迅速な被災地支援をなさっています。
<しんぐるまざあず・ふぉーらむ>
・当事者支援から政策提言まで行っているところを支持しています。
・代表のYahooでの連載は、現状がわかりやすいです。→【ひとり親が生きる】

 
◆日本の現状を考えるにあたり、武田おすすめの本。上2冊、特に読んでいただきたい!
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・なぜ今の日本がこんなにしんどいのか? わかりやすい1冊。

 
・日本の税制度を考える。

 
・私たちはどう考えればいいのか?

  
・選挙でどの政策を支持すればいいのかわからなくて読んだ本。不況下に緊縮財政をとると人々の生死に関わるが、人の健康や支援にお金を使うことで国の経済も持ち直す、という話。