親より子どものほうが心が深いときに起こること

こんにちは、カウンセラーの武田です。
繊細な人やHSPの方から、仕事や人間関係のご相談を承っています。(東京・お電話・スカイプ)
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繊細でない両親のもとに繊細な子どもが生まれた時、心の深さ(相手をどれだけ思いやるか、寄り添えるか)という点で、子どもが親を超えることがあるなぁと思っていました。
 
今日のコラムは、繊細さんの親子関係についてです^^
 
お客さまのご相談のなかに、親との関係性が含まれることがある。繊細でない両親のもとに繊細な子ども(HSC Highly Sensitive Children)が生まれた場合の親子関係について、考察を記します。
※この記事は子ども目線からの考察となります。
 
 
私のところにたずねてくるご相談者さんは、ほとんどが繊細な方、HSP(Highly Sensitive Person)である。両親よりも相談者自身の繊細さが上回っているとき、心が深いとき。年齢にかかわらず、心の深さという点で親子が逆転する。
 
親は親として愛をもち子どもを育てる。だが心が深い子どもの素のレベルまでは細やかさや深みが及ばない。
 
心の深さが大きく影響する範囲:相手に寄り添う、相手の気持ちや本心を感じ取る、相手の立場に立つ、相手に尽くそうとする…といった面で、親よりも子のほうができてしまう状態が起きる。良し悪しではなく、誰かを責めるものでもなく、ただただ、現象として親子が逆転する。
 

相手に寄り添う、尽くそうとする(寄り添った結果、相手にとって良い行動をとる傾向にある。簡略的に「尽くす」と表現する)点で子が親を上回る。親と子、それぞれの心の深さによるが幼少期には相手への寄り添いが同等になり、小学生のころには子が親を上回っているケースもある。
 
 
 
繊細な子ども、心が深い子どもは、家族ひとりひとりの状態だけでなく、家庭の状態を敏感に察知し、家が平穏であるよう尽くす。
 
例)食事時、家族のために「おいしいね」という。
自分がおいしいかどうかより、おいしいね、と言うことで家族が喜ぶことが優先される。家族を優先し続けて自分の気持ちを見失うケースもある。
 
繊細さに関係なく相手に「おいしいね」と伝えるケースはある。だが、デートで彼氏に「おいしいね」と言うことと、幼少期から家族相手に「おいしいと言い続ける」ことは違う。そして、繊細な子どもは、生まれた時から相手を気遣うのが当たり前なので、親子が逆転していると気づけない。
 
 
 
成長すると相手に尽くし続ける状態から脱する機会がくる。進路、結婚、転職、介護。自分の人生なのに親の意向を受けすぎていると気づくこともあるし、「相手に合わせてきたから、自分の気持ちがわからなくて決められない」「家にいると安心できない」等で表面化することもある。
 
こころの面で親子逆転があったとき、子どものころから相手を気遣ったために十分には安心できなかったとき。子ども自身にできるのは「自分のなかにいる幼い自分を、自分で育てる」なのかなと思う。
 
 
なぜ自分で自分を育てるかというと、親に「どうしてわかってくれないの(くれなかったの)」といっても、親はどうしようもないケースが多いのである。親には、繊細な子どもの深いこころを察したり理解する機能が、ない。親は子をわかりたいと思っても、わかる術を持たないのだ。
  
※繊細な子どもは親の立場や気持ちを思いやるので、親を責めるに責められない…、というジレンマがある。親がいないところであっても、親への批判を口にすることができないケースもある。
※親自身に自分が至らなかったという自覚があっても、認める度量がない場合もある。
 
  
「親は親の限界までやってくれた。でも、自分にとっては足りない部分があった」
親への感謝と、事実として足りなかった部分を分ける。そして今から、自分で自分を育てるのだ。

 
 


【まとめ】親子が逆転した人へのおすすめのステップ:
 
1.親への感謝と、事実として足りなかった部分を、分ける。
例)親は私の将来を思って◯◯してくれたんだと思う。でも、自分にとってそれは苦しかった。
例)親はごはんを作ってくれた、ありがとう。ただ、私が「おいしいね」と言うのは家族のためだとは、気づかなかった。
 
2.こころの深さ(相手への寄り添いなど)において、自分が親を上回っていたと知る 
 
3.親は本当に自分の感覚がわからないのだと知る(努力の話ではなく、機能としてわからない)
例)いろいろ気づかなかったのは、気付こうとしなかったというより、親の感覚では気づくことができなかったのだ。
詳細:https://sensaisan.jp/archives/928
  
4.感覚の近い人を広い世界から探す、みつけてもらう。
詳細:
http://ameblo.jp/hunnwari-suisaiga/entry-12024446691.html
https://sensaisan.jp/archives/1418
 
5.自分のなかの幼い自分を自分で育てる(別の考察で記述) 


  

最後に:親子問題で揺れる繊細さんへ。
気持ちが落ち着いたら「家族が大好き」という気持ちを大切にするといいよ。寄り添うのも尽くしたのも、親や家族が大好きだったからだと思うのよ。好きすぎて尽くしすぎた。家族を大好きな気持ちはそのままに、今は相手を思いやるのをお休みして、自分を大切にしような( ´ ▽ ` )♡