「被災していないけど辛い」という方へ(災害時の繊細さん・HSP向けメンタルケア)

こんにちは、繊細の森の武田です。(公認心理師・HSP専門カウンセラーです)

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

私の状況としましては、被災していないのですが、ニュースやXを見るとけっこうしんどいな…という状態です。落ち込みますし、胸が痛いです。

今回の災害を受けて、被災していない方向けのメンタルケアについて書きますね。


以下は2016年に書いたものですが、今もあてはまるなと思ったので、再掲載します。(今回の状況に合わせて加筆修正しています)

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※被災者の方々へのメンタルケアについては様々な情報があったのですが、被災していない方に対するメンタルケア情報が少なかっため、記載します。

自分の感情をそのまま受け止める

災害について、悲しい・怖い・心配など、様々な感情があることと思います。

特に今回、お正月休み中の災害なので、まわりの人との温度差を感じる方もおられるかもしれません。

現地で辛い思いをしている方々を思うあまり
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・自分が”悲しい”と感じてはいけない
(被災した方々の方が悲しいのだから、悲しんでも役に立てないのだからetc.)

・自分が”怖い”と言ってはいけない
(自分は安全なところにいるのだからetc.)
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など、感情を押さえようとする場合や、どう感じて良いのかわからず、心がぼんやりする場合があるかもしれません。

自分が被災していなくても
・悲しい
・怖い
・受け止めきれなくてわからない…
など、様々な思いが湧くのは自然なことです。



どんな感情も、理由があって出てきています。

出てきた感情を、いい・悪いと判断せず、そのまま「そう感じているんだね」と受け止めてあげてください。

具体的には、心臓に話しかけるような感じで、自分自身に向かって
「そうだね、悲しいね」
「いきなりで、びっくりしたね」
「胸が痛いね…」
など、今の心境をフィードバックしていきます。

自分の感情に、ただただ「そうなんだね」と寄り添ってあげると、動揺がおさまりやすいです。


身近な人や信頼出来る人に、「すごく悲しい」と打ち明けてみるのも良いと思います。

辛い気持ちを増幅させないようにする

災害初期は特に、被害状況の報道が続きますから、ニュースやSNSをみるとしんどくなりがちです。

テレビやSNSを見るとつらくなる場合は、意識して、目に触れる情報を選ぶことをおすすめします。

情報を見るときは
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・その情報を見ることで勇気が出る、事実がわかって安心するなど、自分に良い影響のある情報を選んで見る

・自分ができる支援につながる情報のみ見る
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など、自分なりの基準を作るのもおすすめです。

・情報に気分が影響されすぎる
・辛くてしんどい
と思ったら、動揺が収まるまで、ニュースやインターネットをみるのやめるのもありだと思います。

ニュースをみない=薄情、ではありません。

「状況を知らなくては」と思いすぎず、情報としばらく距離をおいてみてください。

情報を知りたい時は、支援団体の活動報告をみる

情報を見ないようにしていても、気がかりで、支援の状況を知りたいと思うかもしれません。

そんなときは、テレビやSNSではなく、各支援団体の活動報告をみるのがおすすめです。

テレビやニュースサイトと違い、淡々と、何名が現地にはいりどういう活動をしたのかが掲載されますから、心強いです。
(現地の写真が掲載されることがあるので、動揺の強い方はご注意ください)

たとえば、以下のような支援団体があります。
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認定NPO法人 AAR Japan 難民を助ける会
 ↑1月1日時点で、炊き出し支援のため、第一陣が東京を出発したことが報告されています。

認定NPO法人 AMDA
認定NPO法人 JAPAN PLATFORM
公益財団法人 Civic Force
認定NPO法人 国境なき医師団
など
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まずは自分の心を守り、動揺がある程度収まるのを待ちましょう。

その後、寄付など自分なりの支援につなげられたらいいのではないかと思います。

みなさまが心穏やかに過ごす日を願っています。

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