続:たまに「死にたい気持ち」が出てくるときは

さてさて、こちらの記事:『たまに「死にたい気持ち」が出てくるときは』の続きです〜!

今回もゆっくり行きますぞ。

息を吸って〜、吐いて〜!
深呼吸しながら読んでねー!

さてさて。

死にたい気持ちが出てくるとき、相談者さんが「なんで、今のタイミング?」って疑問に思うことがあります。

一番しんどかったあの時と比べれば、生活も穏やかだし、離れたかったあの人からは離れられた。状況もずいぶん落ち着いている。

それなのに、ふと「死にたい」が出てくることがあるんですね。

これは「状況が落ち着いたからこそ、昔のしんどい気持ちが出てこれた」というやつです。

「今」死にたいわけじゃないんだよね。

過去にすごく追い詰められた経験があり、そのときの気持ちが、なにかをきっかけによみがえっている、ということ。

感情や体の感覚が「しんどかったあの時」にタイムスリップした状態です。

これを「トラウマのフラッシュバック」といいます。

※トラウマについてはこちらの本に詳しく書いています。あわせてご覧ください〜!

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sensaisan_coverobi-400x588.jpg

Amazon
1,540円
電子書籍もあります

フラッシュバックは「いま安全な場所にいるからこそ、出てくる」という場合があるんです。

迷子の子どもが親にみつけてもらって、ほっとして わ———っと泣く、みたいな現象です。

ほっとしたら、しんどかった気持ちが出てくるのです。「わぁん!! あの時怖かったよぅ!」って。

「平和に過ごしてるのに、なんで今、こんな気持ちになるの?」
って思うかもしれないけど、それだけ安全な場所にいるということだし、それを扱えるだけの心の体力がついた、と見ることもできます。

フラッシュバックへの対応は、森セッション(私のカウンセリング)であれば

「しんどかった過去の自分を、今の落ち着いている自分が助けにいく」

という方法があります。

これはひとりでは難しくて、森セッションに来ていただいて一緒にやるしかないんだけど、イメージの中で過去の自分を助けてあげるんです。

(このあたりのお話も『これって本当に「繊細さん」?と思ったら読む本』に書いています)

ひとりでできる簡易的なセルフケアとしては、

「『今、ここ』に戻ってくる」のがいいです。

フラッシュバックでは、感情や体の感覚がしんどかった当時にタイムスリップしてるんですね。
だから「今、ここ」に戻ってくると落ち着きます。

「イラストラスト版・繊細さんの本」(49ページ)からやりかたをひとつご紹介しますね。

イラスト版・繊細さんの本、すごくポジティブで明るい本なんだけど、実はトラウマケアをふまえて書いています。

他も多数、メンタルケアの方法を載せているので、ぜひご覧ください〜!

>>詳しくはこちら
>>Amazonはこちら

(本の紹介が多くなって申し訳ないのだけど、重要な情報は本にまとめているので、一度本をみてトライしてみてほしいです…!)

死にたい気持ちについて、いろいろ書いたけれども

人間の願いって、最終的には ほんとにもう

「あなたが好きだよ」

と思ってほしいって、それだけなんだよなぁ、と思います。

カウンセリングでは、相談者さんの気持ちがラクになるように様々なスキルを使いますが、根本的には、

あなたが好きだよ。大事だよ。

と心から思って穏やかに一緒にいると、相談者さんはすーっと落ち着いていきますね。

森セッションが提供している根底の機能は、おそらく「安全に人と一緒にいる」という体験です。
しんどいときに、安全なところで一時的に雨宿りする。

安全なところで大事にされると、人間は自然と元気になります。

元気になったら「なんとなくだけど、これ面白そう」「あそこに行ってみたい」って「やりたいこと」が出てくるので、そうしたら雨宿りも卒業です。

最初に森セッションに来た時よりもタフになって、社会に還っていく。

私はそういう思いでカウンセリングをやっていて、そのために、HSPの知識やトラウマ療法のスキルを使っています。

カウンセリングの時間で落ち着いても、家に戻って1週間ぐらいするとまた思考が働いて

「うぎゃぁぁぁ! 不安!」
「誰か私のこと守ってよ!」
「カウンセリングっていったって、いつでも助けてくれるわけじゃないじゃん! 時間決まってるしお金もいるし!」

ってなるかもしれないけど(笑)

全部OKです。どう思ってもいいよ。大丈夫だよ。

そういう思考が引き起こす不安とは別に、心の深いところで「大丈夫」が降り積もっていくからね。

たとえ短時間でも

「人と安全に一緒にいる」
「大事にされる」

という経験をするうちに、

心の深い部分で

「あ、そうなのか。大丈夫な時間があるのか。一緒にいて大丈夫な相手が……存在するのか」

って、ひとかけらずつ、「大丈夫」が積み重なっていきます。