メンタルの強さは、表向きの不安定さとは別物

カウンセリングをしていて
「動じない人になりたい」
というお話を聞くことがあります。
 
職場の同僚がトラブルを受け流せる人で、ちょっとやそっとじゃ動じない。
 
いつもどっしりしているのが羨ましくて、「生きやすそう」
「あんなふうになれたらいいのになぁ」と。
 
 
 
私自身も、情緒不安定な時期が
数十年あったので
「動じない人、いいなぁ。安定してていいな」
と思っていたんだけど、
 

いろんな人を見てきて、どうやら

メンタルの強さは
—本当の意味での人間の胆力は—
「動じなさ」とは別物のようだ

と感じています。
 
 
 
カウンセリングをしていると、
不安や迷いを聞く機会が多いです。

でも、不安も迷いも
その人の本体ではなくて
枝葉なんですよね。 
 
 
 
相談者さんはたしかに
たびたび不安になっておられるし

落ち着いて考えられなくなって

「どうしたらいいんだろう、
 あれか、これか!?」

と、グラグラするけれど
 
表に出ている不安定さとは裏腹に
本体は強い。
 
 


 

「家族が」とか
「子どもが」とか

あるいは、ご自身が病気になって
「もうこの生き方じゃだめだ」とか
  
心底いざ!という時には
腹をくくって、
 
目の前のものごとを
引き受けていく強さがあります。
 
 
 
気持ちは不安かもしれないけど
行動だけをとりだしてみれば、
みなさん、タフです。

芯のところでは
腹をくくって
 
家族とか、自分の生き方とか
大切なものを
すでに守ってきている。
 
 
強さのなかには
まわりに始終ほめられていないと
保たない強さもあるけれど、
 
本体にある
腹をくくる強さは
孤独な中で、引き受けていく強さです。
 
 
 
朝のファミレスで
ふと、そんなことを思い
 
そうか、私は
相談者さんの「強さ」に向かって
後押ししていけばいいんだな、と
その思いを新たにしました。