憧れて進む(3)生活の中にある、やわらかな光景
私もまた、これまでカウンセリングをやってきて、本にまとめることができて、「これからどうしようかな」と思っています。
「実際の仕事で何をしようか」というよりは、これから何を中心に据えて生きていこうかと、自分の核(コア)になるものを探っている。
そんなとき、日々の生活の中で、光る場面に出会います。
オリラジチャンネルで、中田さんが「これからどうすんのかなって思うんだよね」と、迷いをそのまま話しているとき。
作家の友人とごはんを食べた夜に、彼女が家まで1時間の距離を「歩いて帰ります。歩いていると、ばーっと小説が降ってくるから」と涼やかに微笑んだとき。
いいなぁ。そういうの、いいなぁ!
と思ったのです。
その風景は、思い出すたびにやわらかな光とともにあって、「私もその方向へ――自由に発信する方向へ――行くんだな」と思うのです。
未来は、先人が見せてくれる。
ひとりでは「どう生きたいか」なんて思い浮かばないときも、世の中には一歩も二歩も先ゆく人がいて、「こういう生き方もあるよ」と見せてくれる。
「いいなぁ!」と思う光景は、きっと自分の未来の一部です。
憧れは、まるで北極星のように、自分の行きたい方向を示しているのだと思います。
<完>